
音声調整卓 NT Series
NTシリーズは ROUTER(10240 × 10240) と 最大 1024ch 音声信号処理 の DSP CORE により大規模システム構築可能な生放送・番組 収録スタジオ向けデジタルミキシングコンソールです。
NT880は調整用ツマミやスイッチを操作面に豊富に出したストレスフリーの操作性と番組制作支援機能によるプログラムセッティングの効率化を実現したタムラのフラグシップモデルです。
NT660はチャンネル単位の直感的な操作性はそのままにコンパクト化を実現しており、小中規模のTVやラジオ番組の制作に最適です。
製品の特長
- Original technologies 先進のテクノロジー
(1) Audio I/Oユニットと音声処理ユニット間は、タムラオリジナルの高速伝送プロトコル TR LINK で接続。
高速データ伝送により音質向上、低遅延を実現し、さらに一本のケーブルで 512ch もの多チャンネル伝送が実現し、システムの単純化が可能になります。
(2) 音声処理ユニットは、DSP と FPGA による独自のハイブリッドシステムにより、1U のユニットで 256ch 信号処理が可能となり
最大 1024ch 処理 まで増設が出来ます。高密度実装によりラックスペースの大幅な削減、低消費電力を実現しました。
(3) 新開発のシグナルプロセッシングアルゴリズムと、高精度な 44bit 浮動小数点演算により、イコライザやダイナミクスなど、音声処理の音質向上を実現しています。 - Operational safety 高い安全性
(1) システム内全てのユニットの電源は2重化されています。
(2) システム内ユニットのデータ送受信部、及びユニット間の伝送経路は全て2重化されています。
(3) 音声入出力ユニット内部の音声系統も2重化されており、高次元の安全性が確保されています。
(4) システム内のあらゆるユニットは電源を投入したまま交換が可能で、ニアゼロダウンタイムシステムの実現を可能にします。
(5) マイク入力ではヘッドルーム36dB を実現し、急激な過大入力に強いシステムの構築が可能です。
(6) ミキシングシステムの主要部分はファームウェアベースで構成されており、高度なOSを使用していません。
これにより高い安定性と高速起動を実現しています。 - Usability 優れた操作性
(1) 各チャンネルには14 個のエンコーダが配置されています。
HA / Trim コントロールエンコーダと Panコントロールエンコーダ の 2 つの専用エンコーダと、12 個の機能切替えエンコーダで構成されており、
アナログコンソールの様な直感的な操作性を実現しています。
(2) センターセクションで、チャンネルやバスのパラメータ操作 を することができます。
タッチスクリーンパネルとエンコーダにより、センターセクションから移動することなく、全てのパラメータ操作が可能です。
(3) チャンネル名称表示、パラメータ設定値表示には表現力豊かな有機EL ディスプレイを使用。
数値表示だけでなくグラフなどを使用した優れた視認性を実現しています。
(4) インプットセクションでも、モニターソース切替や入力マトリクス切替え 、 メーター設定 など、センターセクションの操作が可能。
大規模システム構築時や複数オペレータでの操作時など、コンソールの何処にいても必要な操作を手元で行うことができます。 - Efficiency and flexible 効率的で柔軟なシステム
(1) 1Uのルータユニットは、最大 10,240 × 10,240 の大規模ルーティングが可能。
システム規模の大小に関係 なく、少ないラックスペースでシステム構築を行なうことができます。
(2) 出力Bus は最大 256Bus まで構成可能で、 Master 、Group 、N 1 、Multi Purpose の各 Bus は 2Bus 単位 で自由にコンフィグレーションが可能。
無駄な Bus を作らず、必要な分だけ使用することで効率的に音声処理能力を運用することができます。
(3) どのFader にも Input チャンネル、各種 Master Fader を自由 にアサインすることができます。
チャンネルの種別に関係なく自由なレイアウトを行なうことができます。
主な用途
NT660

NT660は、音声処理ネットワークTR-NETを採用した、デジタルミキシングコンソールシステムNTシリーズのコンパクトモデルです。
NT880で実績のある、安全性と高度なミキシング機能はそのままに、コンパクトなコントロールサーフェイスで、価格、機能、操作性の最適なバランスを実現しました。
特長
柔軟な操作性

新たなパラメータ操作方式
コンパクトなサーフェイスに、7個のエンコーダを配置することで、生放送など、急を要する状況のときに便利なチャンネルベースオペレーションを可能にしています。また、手元で一つのチャンネルを集中的に操作することができるよう、ベイベースオペレーションという新しい操作方法を採用しています。ベイベースオペレーションでは操作を行うチャンネルと同じベイの全てのエンコーダに、そのチャンネルのパラメータ操作機能が展開されます。これにより、チャンネルが持つほとんどすべてのパラメータに、一度にアクセスすることができるようになります。この二つの操作方法は、初期設定でどちらか一方を選択するのではなく、いつでも自由に切り替えることができます。状況に応じてふさわし方式に切り替えて操作することができ、効率的なコンテンツ制作を実現します。全てのチャンネルパラメータを操作する場合は、タッチパネルで集中的にパラメータ操作を行う、センターアサインオペレーションを使うことができます。
タッチパネルサラウンドバンナー
ハイレベルなサラウンド制作に対応できるように、タッチパネルによるサラウンドパン操作を可能にしました。タッチした場所がそのままパンポジションに設定されるノーマルモードの他に、ドラッグした方向と距離を、その時点のパンポジションにマージするマウスモードが選択できます。また、Pan Link機能を使うと、2本のモノラルマイクをステレオペアとして使用する場合、L側のマイクのパンポジション設定から、R側のマイクのパンポジションを自動的に設定することができます。単なるジョイスティックの置き換えではない、快適な操作感で、即時対応が求められる放送でのサラウンド制作をサポートします。
充実の高機能

高機能の継承
上位機種NT880と同じ音声処理パラメータを使用することができます。チャンネルあたり2つのコンプレッサーや、4バンドのフルバンドEQなどのアルゴリズムも完全に同じものが採用されています。また、多段Busアサイン時の遅延補償機能も採用されており、きめ細やかな音づくりを可能にしています
ユーザーレベル設定
操作範囲を限定するAdministrator Lockモードを搭載しています。ディレクターなど、オーディオシステム全体を把握していないオペレータが操作する場合に、致命的な誤操作に繋がる昨日を事前にロックすることができます。

Bus出力の集中管理
コンテンツ制作の複雑化に伴い、監視しなければならないBus出力の数は増加しています。設置スペースがかぎられている環境では、外付けのメーターユニットを設置するこが難しいこともあります。そこで、チャンネルメータの下部に80Bus分のメータを、一度に表示することができようにしました。画面切り替えや設定変更なしに、監視が必要なBusの出力メータを常時表示しておくことができます。このメータに表示するBusは、オペレータがいつでも自由に変更することができるため、状況に応じて最適なメータリングシステムを構築することができます。

DAWコントロール機能
設備の効果的な運用のため、放送スタジオのサブでも、ポストプロダクション作業が行われることがあります。 スタジオサブでのポストプロダクション作業をサポートするため、DAWコントロール機能に対応しています。(オプション)DAWコントロール用のチャンネルは、特定のレイヤーに固定的に配置されているのではなく、通常のLayerに自由に配置することができます。 例えば、DAWの音楽トラックのコントロールと、ナレーション収録マイクの操作を、同じコントロールサーフェイス上で、同時に行うことができます。 その他にも、オートメーションモードのコントロールやトラックアーミングなど、複雑なポストフロダクション作業に対応する機能が搭載されています。
仕様
供給電圧 | AC100-240V 50/60Hz |
---|---|
最大物理フェーダー数 | 20/30/40/50 フェーダー |
Bank / Layer | 6Bank / 2Layer |
Fader Group数 | 32Group |
Master Bus | 最大24系統(3 surround) |
---|---|
Group Bus | 最大32Bus |
Aux Bus | 最大48Bus |
N-1 / MT Bus | 最大128Bus |
AFL | 1系統(Surround) |
AFL/PFL | 3系統(Stereo) |
PFL | 1系統(Stereo) |
Main Monitor | 1系統(Surround+Stereo) |
Sub Monitor | 3系統(Stereo) |
HA Gain | +10dBu~-64dBu |
---|---|
Trim | +24dB~-24dB |
Delay | 5000ms以上 |
Filter | Filter1(HPF/Notch) Filter2(LPF/Notch) |
Equalizer | 4Band(各Band 全周波数対応) |
Dynamics | Compressor 2系統 Gate/Expander 1系統 |
NETWORK INTERFACE
概要
NT Series(NT880/NT660/NT900/NT900C) の TR LINK 信号を SMPTE ST2110 に対応する IP 信号へ変換する機器になります。
NT Series TR LINK と ST2110 の変換システム
NT Series の TR LINK 信号を NETWORK INTERFACE を経由して ST2110 信号と相互変換するシステムです。
ST2110 ネットワーク上に IO FRAME を接続することで、ROUTER との間で音声の伝送や MIC/LINE IN CARD のHA GAIN/P48 設定のコントロールが可能になります。

Specifications
項目 | 仕様 |
---|---|
供給電源 | AC100 - 240V 50/60Hz × 2 |
消費電力 | 200W 以下 |
インターフェース | TrNET IF CARD (最大 2) |
NETWORK CARD (最大 2) | |
プロトコル | TrNET IF CARD タムラ独自プロトコル |
NETWORK CARD SMPTE ST2110 NETWORK CARD SMPTE ST2022-7 |
AUDIO 信号
- 1AUDIO 信号伝送
TR LINK から入力した 512ch FS48kHz の音声信号を IP ネットワークへ出力します。
IP ネットワークから入力した 512ch FS48kHz の音声信号を TR LINK へ出力します。- ※チャンネル列は TR LINK と IP で同一の並びになります。(TR LINK の ch1 は IP の ch1)
- ※NETWORK INTERFACE 内部に音声 MTX 機能はありません。
- 2ビット数変換
TR LINK 32bit 浮動小数点と IP 24bit 固定小数点を相互変換します。
- 3音声レベルオフセット
デジタル基準レベル(18dB FS or 20dB FS)及びマイクヘッドルーム(30dB or 36dB)確保の目的に使用する音声レベルオフセット機能を備えてします。(レベル設定は WEB UI で行います。)
制御信号
TR LINK と IP 間の制御信号は NETWORK INTERFACE 内部で制御処理を行うか、相互に変換を行い伝送します。
音声同期
TrNET IF CARD は TR LINK から入力した信号に音声同期して動作します。
NETWORK CARD は IP ネットワークから入力した PTP 信号に音声同期して動作します。
- ※TR LINK ROUTER)と IP ネットワーク(PTP)が非同期の場合、音声にノイズが発生します。
- ※NETWORK INTERFACE に実装される各 CARD にサンプルレートコンバータ機能は内蔵していませんので、必ず同期状態を保ってください。
NETWORK CARDが準拠する規格及び標準は下表の通りです。
No | 規格標準名称 | 概要 |
---|---|---|
1 | AES67 2018 | AES standard for audio applications of networks - High performance streaming audio over IP interoperability |
2 | SMPTE ST 2110 10 | Professional Media Over Managed IP Networks : System Timing and Definitions |
3 | SMPTE ST 2110 30 | Professional Media Over Managed IP Networks : PCM Digital Audio |
4 | SMPTE ST 2022 7 | Seamless Protection Switching of SMPTE ST 2022 IP Datagrams |
5 | NMOS IS 04 | Discovery and Registration Specification |
6 | NMOS IS 05 | NMOS Device Connection Management Specification |
カタログダウンロード
NT880

NT880はROUTER(10240×10240)と最大1024ch音声信号処理のDSP COREにより大規模システムが構築可能な生放送対応デジタルミキシングコンソールです。
ADXシリーズ、AMQシリーズで得たノウハウと、タムラオリジナルの高速伝送プロトコルTR-NETを活用したストレスフリーな操作性を実現したタムラのフラッグシップモデルです。
特長
卓越した操作性

二つのパラメータ操作方式
チャンネルパラメータの操作には、一箇所のパネルにチャンネルをアサインするセンターアサイン方式と、アナログコンソールのように、各チャンネルごとに操作を行うチャンネルベース方式があります。1つのチャンネルの音に集中したいときには、一度に全てのパラメータが操作できるセンターアサイン方式が適しています。一方で、生放送中など、急を要する状況では、同時に複数のチャンネルの操作ができるチャンネルベース方式が便利です。この二つのオペレーション方式は、それぞれが適している状況が異なります。その両方を、状況やミキシングエンジニアの慣れに応じて使い分けられるように、どちらの方式でも操作可能にしています。特に、チャンネルベース方式では、チャンネルあたり14個のエンコーダを配置することで、極限まで機能切替操作を排除し、刻々と変化する状況に迅速に対応できる高い操作性を実現しています。

チャンネルレイアウト編集
「チャンネルを作成する」、「使わなくなったチャンネルを削除する」、「マイクが一本追加になったので、手元のチャンネルに新しいマイクチャンネルを割り込ませたい」など、チャンネルのレイアウトは、一度決めてしまったら変わらないものではなく、状況に応じてフレキシブルに変更したいものです。そこで、タッチパネルに、チャンネルの作成、削除、複製、カット&インサートなどの高度なチャンネルレイアウト機能を実装しています。直感的に、即座に、理想のチャンネル配置にすることができます。
大規模システム対応

フィジカルフェーダー数
最大で150本のフィジカルフェーダー数のシステムに対応できます。最大フェーダー数の範囲内であれば、筐体の異なる複数のコンソールを、1つのコンソールシステムとして動作させることも可能です。(*1)
セクション分割
複数のエンジニアでミキシングをする場合、一人のエンジニアが、コンソール全体に関わる操作を行うと、他のエンジニアの操作が一時的に中断したり、操作中の設定が破棄されてしまう場合があります。それを防止するために、セクションという概念を導入しました。セクションとは、一人のエンジニアが操作を行う範囲を指定するもので、1つの操作の影響範囲は同一セクションに限定されます。また、セクションごとに独立したPFLとAFLを設定することができるため、異なるコンソールシステムで作業を行っている様な操作感を得ることができます。1つのコンソールシステムは、最大4つのセクションに分割することができます。
ハイパフォーマンスプロセッサ
複数オペレータが同時に操作することを想定した制御システムになっています。4人で同時に負荷のかかる操作を行っても、操作パネルの表示などのレスポンスや、音声への反映が遅れることはありません。
仕様
供給電圧 | AC100-240V 50/60Hz |
---|---|
最大物理フェーダー数 | 150フェーダー |
Bank / Layer | 6Bank / 2Layer |
Fader Group数 | 32Group |
Master Bus | 最大3系統(1系統あたり8Bus) |
---|---|
Group Bus | 最大32Bus |
Aux Bus | 最大48Bus |
N-1 / MT Bus | 最大128Bus |
AFL | 1系統(Surround) |
AFL/PFL | 3系統(Stereo) |
PFL | 1系統(Stereo) |
Main Monitor | 1系統(Surround+Stereo) |
Sub Monitor | 5系統(Stereo) |
HA Gain | +10dBu~-64dBu |
---|---|
Trim | +24dB~-24dB |
Delay | 5000ms以上 |
Filter | Filter1(HPF/Notch) Filter2(LPF/Notch) |
Equalizer | 4Band(各Band 全周波数対応) |
Dynamics | Compressor 2系統Gate/Expander 1系統 |
Dimension





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