沿革

- 田村得松の経営理念
必ずしも大会社になるを欲せず、されどその製品は世界第一流品たらざるべからず。
これは絶対的にして当社の生命なり。
1924年に創業したタムラ製作所は日本では最も歴史のある電機企業のうちの1社です。1935年に自社開発した高品質のラジオ受信機用トランスから始まり、多種多様なトランス関連製品、電子化学材料、リフロー装置、LED照明、放送局用音声調整卓、ワイヤレスマイクなどの製品を展開しています。
1924年 | 東京・新宿に田村ラヂオ商会設立。 |
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1939年 | (株)タムラ製作所設立。 |
1961年 | 東京証券取引所市場第二部に株式を上場。 |
1979年 | 東京証券取引所市場第一部に指定替え。 |
2022年 | 東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、市場第一部からプライム市場に移行。 |
【創業期】1924-1938
1924年 (大正13年) |
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日本のラジオ放送開始に先駆けること1年、東京・新宿に田村ラヂオ商会設立。 |
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1932年 (昭和7年) |
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当初はラジオの輸入販売や修理を行っていたが、レコード製造会社のポリドールから電気蓄音機を受注。同時に自社ブランドの電気蓄音機の販売も開始。 |
1934年 (昭和9年) |
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電気蓄音機の音質を格段に向上させるP72型低周波トランスを自社開発。 |
1936年 (昭和11年) |
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ムービングコイル型マイクロフォンを開発。浅草国際劇場への納入をはじめ、全国各地の放送局で使用されるようになる。 |
【「ラジオ店」から「部品メーカーへ」】1939-1945
1939年 (昭和14年) |
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町のラジオ店のイメージを脱却し、世界の一流品を扱うメーカーを目指し、「株式会社タムラ製作所」設立。 |
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1941年 (昭和16年) |
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タムラ製作所柏木研究所を新設。通信機や中継線輪の開発を行い、通信機器関連事業の礎を築く。 |
1944年 (昭和19年) |
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練馬区東大泉に大泉工場竣工。業務の大半を移管。 |
【戦後の復興】1946-1967
1955年 (昭和30年) |
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国産初のトランジスタラジオの発売に伴い小型トランスが採用される。空前の大ヒットと共に、民生用部品の大量生産へ本格進出。 |
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1956年 (昭和31年) |
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日本初の完全非腐食性はんだろう接剤「ソルダーライト」フラックスを開発。社内に化学専門の研究所を設置。 |
1961年 (昭和36年) |
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テレビが爆発的に家庭に普及。放送用機器として、音声調整卓当社1号機を開発。 |
1962年 (昭和37年) |
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微弱無線機器事業に進出。東京オリンピック(1964年)では、各競技場にワイヤレスマイクが設置され、公式記録映画の収録に使用される。 |
【世界へ展開・民生事業で頂点へ】1968-1979
1968年 (昭和43年) |
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真空管からトランジスタの時代となり、プリント基板が急速に普及。自動はんだ付装置当社1号機を開発。以降、家電製品の大量生産時代を支えていく。 |
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1969年 (昭和44年) |
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初の海外生産拠点として、台湾田村電子を設立。米国からの受注増に対応するための、労働力確保およびコスト削減が目的。 |
1972年 (昭和47年) |
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高信頼性トランスの実績により、日本初の実用衛星、電離層観測衛星ISS(うめ)、試験衛星ETS-Ⅰ(きく)用のトランス、コイルの開発を開始。 |
1972年 (昭和47年) |
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VTR用電源トランスの開発を開始。民生用VTR機器は日本メーカーが世界を先行し、ベータ方式とVHS方式の双方に供給。 |
【デジタル化の進展】1980-1999
1984年 (昭和59年) |
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米TANDY社向けPC用電源を開発。スイッチング電源としては当社にとって最初の大量受注であり、150万台余りを生産。 |
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1988年 (昭和63年) |
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1970年代半ばからスイッチング電源が普及し、テレビやVTR用の高周波トランスの需要増に対応するため外販も開始。 |
1994年 (平成6年) |
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セラミックを用いてトランスの機能を実現する圧電トランスを実用化。薄型化を求められるノートパソコンの液晶ディスプレイのバックライトインバータで一時代を築く。 |
1995年 (平成7年) |
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半導体パッケージ用ソルダーペーストを開発。翌年米国の大手半導体メーカーから認証を取得。 |
【環境意識の高まり】2000-2009
2000年 (平成12年) |
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RoHS指令発効(2006年)にいち早く対応すべく、鉛フリー・トータルソリューションを推進。特に、はんだ付装置の鉛フリー対応が評判を呼び、一躍リフロー装置のトップシェアを獲得。 |
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2003年 (平成15年) |
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地上デジタル放送対応に向け、各局へ音声調整卓をはじめデジタル対応放送設備を納入。 |
2008年 (平成20年) |
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自動販売機の表示ボタンで培ったLED応用技術と電源技術の融合によって、省エネLED照明の量産を開始。 |
2009年 (平成21年) |
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実用的なハイブリッド自動車時代が到来。車載用リアクタがハイブリッド車に採用され、量産を開始。 |
【スマートフォンの隆盛、エネルギー市場へ展開】2010-2019
2010年 (平成22年) |
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黒色吸収材・FPC用レジストを開発。スマートフォンやタブレット端末へ展開。 |
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2010年 (平成22年) |
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再生可能エネルギー関連や、鉄道、プラント、送配電などに用いる、大型トランス、リアクタ市場に本格参入。 |
2013年 (平成25年) |
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“ 酸化ガリウム(Ga2O3)MOSトランジスタ”を世界で初めて実現。日本発の“革新的次世代半導体パワーデバイス” の実用化に道を開く。 |
2017年 (平成29年) |
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対流制御技術を装置に搭載した「TNV-Ver.Ⅲ」を開発。 市場のニーズでもあったメンテナンス頻度の低減と生産性、品質の向上、さらに省エネルギーにつながるN2消費量の削減を実現。 |
【創業100周年とその先の力強い未来を創る変革】2020-
2022年 (令和4年) |
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写真現像型カバーレイコート「PICC」を開発。高密度実装・軽量・薄型・自由設計でフレキシブル機能モジュールを実現。 |
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2023年 (令和5年) |
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鉄道車両のインバータ等に使用される3.3kVのSiC/IGBTパワーモジュールに最適化されたゲートドライバを開発。充実した保護機能に加え、小型化、軽量化を実現。 |
2023年 (令和5年) |
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国内放送局納入でトップシェアを誇る音声調整卓において、IPベースの次世代放送システムに対応した音声調整卓「NTXシリーズ」をリリース。 |
2024年 (令和6年) |
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創業100周年を記念し、記念ウェブサイト開設、社史発行、イベント開催、LINEスタンプ販売などを実施。 |