
超音波センサ SE-40A1
超音波を検出媒体とした非接触の検出センサ
製品の特長
- 超音波を検出媒体として、物体の有無や物体までの距離を非接触で検出できます
主な用途
空中超音波センサについて

超音波センサは、超音波を検出媒体とした非接触の検出センサです。送信器と受信器のセットで用いられ、送信器側は電気信号により変換された超音波を媒体に送信し、受信器側では受信した超音波を電気信号に変換します。 一般的に送信器により超音波を物体に向けて発射し、その反射波を受信器で受信することにより、物体の有無や物体までの距離を検出できます。
動作原理

圧電セラミックスは、機械エネルギーを電気エネルギーに変換し(圧電効果)、電気エネルギーを機械エネルギーに変換する(逆圧電効果)ことができます。この圧電効果と逆圧電効果により、超音波の送受信が可能になります。 圧電セラミックスに電圧を印加すると、厚み方向は伸縮し、それに伴って厚みと直角方向も伸縮します。
圧電セラミックスを金属板に接着したユニモルフ構造にすると、直角方向の伸縮はユニモルフ振動子全体をたわませる力となります。この屈曲運動により超音波が放射されます。 また、振動子に超音波振動が加わると、逆圧電効果により振動子に屈曲運動が生じ、電気信号を発生します。

構造および寸法
構造

1 圧電セラミックス
2 ケース(プラスティック樹脂)
3 端子
4 振動板(金属板)
5 イコライザ(金属)
6 リード線
7 接着剤
8 コーティング材
寸法

仕様
項目 | 規格など |
---|---|
構造 | 開放型 |
使用方法 | 送受信兼用 |
中心周波数 | 38.5 kHz±2.5% |
静電容量 | 2000 pF±20% |
最大入力電圧 | 30 Vpp |
検知距離 | 0.2~4m |
使用温度範囲 | -40~85℃ 85%RH以下 |
保管温湿度範囲 | -40~85℃ 85%RH以下(結露無こと) |
重量 | 約0.6g |
- ※仕様は予告なく変更する場合がございます。あらかじめご了承ください。
環境試験
試験項目 | 条件 | 時間 |
---|---|---|
高温放置 | +85℃ | 100時間 |
高温高湿放置 | +85℃ 85%RH | 100時間 |
低温放置 | -40℃ | 100時間 |
熱衝撃 | -40℃(30分)⇔+85℃(30分)(端子1-2間ショート) | 100サイクル |
振動 | 最大振幅1.2mm、周波数10~20Hz | 3方向 各2時間 |
室温動作 | 周波数40kHz、矩形波30Vp-p | 1,000時間 |
動作回路 [例]
物体までの距離を計測する場合(パルス反射時間の計測) 超音波センサから物体へ超音波を発射し、反射波が戻ってくる時間を測定することにより物体までの距離を計測します。
パルス発振回路 [送受信兼用]

送信波形
- 発振周波数 / 40kHz 矩形波 (電圧 10Vpp)
- バースト周期 / 10ms
- オンデュ―ティー / 4%

測定方法
オシロスコープにて送信波形と受信波形の電圧を測定します。
測定箇所 : 送信波形-A点 受信波形-B点

空中での超音波の伝播速度V[m/s]は以下の式で表されます。 V = 331.5 + 0.6071t (t : 周囲温度)
超音波センサから物体までの距離をd[m]、超音波が発射され戻ってくるまでの時間をT[s]とすると、次式が成り立ちます。
T = 2d / V
以上より、超音波センサから物体までの距離を計測できます。
回路設計上の注意点
- 特性が劣化する可能性があるため、直流電圧(バイアス電圧)は印加しないでください。
- 落下衝撃、熱衝撃によりサージ電圧が発生しますので、回路設計には十分にご注意下さい。
- 本製品を基板に実装する際は、送信側の端子からの振動に配慮ください。
- 残響時間が長くなるなどの悪影響がある場合は、センサに吸音材や緩衝材を入れるなどの対策を行ってください。
- 本製品の特性劣化や動作停止の場合でも、これを搭載した機器は安全になるような設計をしてください。
基板実装設計上の注意点
- 本製品は洗浄しないでください。
- 本製品はフローやリフローに対応しておりません。
- 端子へのはんだ付けは、はんだこてにて、300℃以下3秒以内で行ってください。
- はんだ付けの際には、端子に力をかけないでください。
使用上の注意点
- 空中用センサのため、水中での使用はできません。
- 本製品はセラミックス部品のため、過度の機械的衝撃・振動が加わると不具合を生じる可能性が あります。取り扱いには十分にご注意ください。また落下した製品は使用しないでください。
- 本製品にはその性質上強度がやや弱い部分(リード線部分、イコライザ部分)があります。 取り扱いには十分ご注意ください。
- 実装後の基板の積み重ねや保管や取扱時に過度の圧力・衝撃が加わりますと破損の原因となりますのでご注意ください。
- 指向性があるため、センサの機器への取り付け方法や場所より、感度は変化します。
- 塩素ガス、塩化水素ガス、亜硫酸ガス、硫化水素ガスなどのない雰囲気で周囲温度-40~85℃,湿度85%RH以下の場所で使用してください。
- 結露などが生じた状態で使用しますと、マイグレーションにより電極間がショートする場合がありますので、結露しない環境でご使用ください。
- 本製品は塵埃の多いところ、水などがかかるところでの保管および使用をしないで下さい。
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