「タムラ製作所×東北大学 先端パワーエレクトロニクス共創研究所」を設置

株式会社タムラ製作所(本社:東京都練馬区、代表取締役社長:中村 充孝、以下、「タムラ」)と国立大学東北大学(所在地:宮城県仙台市、総長:冨永 悌二、以下、「東北大学」)は、パワーエレクトロニクス市場において新たな価値を創造する素材、材料、デバイス、モジュールの研究開発を推進することを目的に、東北大学の産学連携先端材料研究開発センター(英語名称「Material Solution Center」、以下「MaSC」)(注1)内に、「タムラ製作所×東北大学 先端パワーエレクトロニクス共創研究所」を設置しました。

設置場所:産学連携先端材料研究開発センター
東北大学では、ワイドバンドギャップ(以下、「WBG」)半導体パワーモジュール、次世代電装コンポーネント、実装インテグレーション、磁性材料など、次世代パワーエレクトロニクス技術の最先端研究開発に取り組んでいます。一方タムラは、接合や絶縁に関する素材・材料、磁性受動部品(注2)、電流センサ、高耐圧ゲートドライバーなど、パワーエレクトロニクス関連製品の開発・製造・販売を行っています。
両者は、WBG半導体に対応する高効率・高電力・高周波駆動の、素材から差別化した新しい磁性受動部品の創出を目指し、共同研究開発を進めています。2024年4月には、MaSC内に仙台アドバンスドラボを開設し、2030年頃の次世代磁性受動部品および関連製品の事業化を目指して、材料開発から社会実装を見据えた評価までを一貫して実施しています。
今回設置する「タムラ製作所×東北大学 先端パワーエレクトロニクス共創研究所」は、個別の共同研究の枠を超え、東北大学の資源を最大限に活用して次世代パワーエレクトロニクスのコア技術創出を目指すものです。
具体的な取り組みとして、以下の3テーマを掲げています。
- 将来の社会実装を目指した素材・材料・デバイス・モジュールのマーケティングおよび要素技術開発の戦略設定
- 研究開発テーマの探索およびその推進
- 若手研究者の共同研究への参画実施、社会人博士を含めた高度研究開発人材の育成
タムラのパワーエレクトロニクス関連コア技術と東北大学の総合知を融合させることで、素材・材料・デバイス・モジュールの研究開発を加速し、脱炭素社会の実現に貢献するパワーエレクトロ二クス市場で、新たな価値を創造します。
【共創研究所の概要】
- 名称
タムラ製作所×東北大学 先端パワーエレクトロニクス共創研究所 - 運営体制
運営総括責任者:清田 達也 特任教授(株式会社タムラ製作所 シニアフェロー)
運営支援責任者:高橋 良和 教授(東北大学 国際集積エレクトロニクス研究開発センター) - 設置場所
国立大学東北大学 産学連携先端材料研究開発センター - 設置期間
2025年10月1日~2029年3月31日
- 注1)MaSCは、経済産業省の施設整備費補助金を活用し、東北大学の金属材料研究所、多元物質科学研究所、流体科学研究所、電気通信研究所および大学本部が連携して、これからの社会を支える先端材料を産学連携で実現することを目指し、平成26年1月に発足した産学官の連携拠点です。
- 注2)受動部品は、トランス・コイル、コンデンサー、抵抗器、インダクターなど、外部から供給されたエネルギーを消費・蓄積・放出する電子部品の総称です。
【タムラ製作所について】
タムラ製作所は、2024 年 5 月 11 日に創業 100 周年を迎えました。創業当時のラジオおよび電子部品の製作・販売から始まり、現在はトランス・リアクタなどの電子部品、接合材や絶縁材などの電子化学材料、自動はんだ付装置、放送局用音声調整卓などを製造・販売しています。
株式会社タムラ製作所 東証プライム市場上場(証券コード:6768)